写真のリーフレット、、
ご入会いただいた生徒さんにお渡ししている道具のご説明です。
ご自宅で過不足なく一通りの作業を進めるにはこんな道具が必要ですよ〜っていうリストになります、
最初はどんな道具があるか、なにが必要かもよく分からないものです、
だいたいこんな道具がありますよっていうことをまずは頭に入れていただいて、ひとつづつ使い方を理解していってください。
もちろん、教室でこれらを全部いっぺんに揃えてください!ということはありません
作業を進めながら、必要だなと考えたものからひとつずつ揃えていけば良いと思います。
そしてこれらの中には、買ってすぐは使い物にならない「仕立て」が必要なものもいくつかあります
今日はそんな道具たちのいくつかをご紹介してみようと思います。
丸キリ
いわゆる目打ちです、革に型紙のラインをけがいたり金具の位置をマークしたりいろいろな使い道があります
先端はすこし丸めて革の表面に切り傷が入らないように加工します。写真のように根元が太くなっていないもの
全体になるべく細身のものがオススメ
菱キリ
名前の通り、断面が菱形のキリになります。革に穴を開けるために使いますので先端は薄く研ぎ澄まして使います
こちらも細身のもの、ある程度キリの部分が長いものがオススメ
研磨の際には自分の手のひら中央から指先までの長さに全長を整えると使い勝手が良いです。
菱目打ち
革に縫い穴を開ける道具です、等間隔に開けた菱形の穴に糸を通すことで革の手縫いは美しいラインと膨らみを手に入れます
厚みや硬さに応じて引き締め加減を調整していくのは職人の熟練のなせる技。
そんな僕にとっては欠かせない火作りの道具なんですが、最近「ひうちや燧商店」さんの菱目打ちが製造終了してしまいました
写真中央の数本はひうちやさんの9本目打ち、一番の愛用品です
どの業界も一緒ですが、近年長い歴史を誇る工具類の製造元が少なくなっていきつつあります
レザークラフトの業界もどんどん道具の選択肢が少なくなってきて寂しいかぎり、、
海外の製品は新しいメーカーさんが出たり良いものが増えていたりしますが、やはり国産のメーカーさんにも頑張ってほしいものです。
革包丁
手前が革包丁、中央はラウンドナイフ、奥はカッター
道具がいろいろですが革を裁断することは同じ、なので研ぐ必要がない利点などからカッター使いの方も増えているみたいです。
刃物を研ぐってなかなか難しいので気持ちは分かります、でも僕はやはり革包丁派。
キレッキレの包丁になれたら、やはり使い勝手はこちらに軍配が上がります。もう他の道具には帰れません(^ ^)
切断面の垂直をキープしたりカーブを切るときの安定感など、その利点は数え上げたらキリがありません。
とくに革って必ず油分が入っているので、刃先にそれが纏わりつき切れ味はけっこう早く落ちていきます。
1日に何回も刃先をポキポキ折って交換してると、カッターってあんまりエコじゃないな〜と感じます(個人的感想)
ちなみにこの革包丁「信義」を製造販売されていた加賀谷というメーカーさんも一昨年廃業されてしまいました泣
(個人的には数本保有してますので死ぬまで大丈夫な予定です。)
ネジネン、コンパス、ディバイダー
主にステッチ用の穴あけのガイドラインを引く道具たち、用途は一緒でどれも定番だし一長一短あります。
なので取っ替え引っ替え触ってもらい、手に馴染むものをセレクトしていただく感じでいいと思います。
これらもくっきりと滑らかにラインを入れるため、爪先の段差や厚みを削って整えます。
教室で普段使いしてもらっているのは一番手前の小ぶりで小回りのきく革用コンパス。
豆カンナ
厚みのあるコバの断面を整えたり丸みをつけたり、持ち手用の芯を成形したり〜
この道具を使っていると、革の手縫い行程ってお裁縫とかよりは大工仕事や木工細工に似てるなと思います
最初は無くても全然困らないけど、そのうちひとつは持っておきたくなる道具の代表。
やはり刃物ですので、こちらも研ぎ必須となります。
この他にも必要な道具はたくさんあります、針や糸、金具用の打ち具やのリベラ、接着剤に蜜蝋etcetc
きりがないので一つずつ、ゆっくりゆっくり揃えましょう
なにがどれだけ必要かは作風や作り手の考え方でも変わるものですし、家にあるもので代用が効いたりもします。
まずは革を触ることを楽しんで。どハマりしたらどうぞお好きなだけ、、(^ ^)